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登山道情報

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 2020年 平蔵谷出合〜長次郎谷出合

剱沢雪渓は2019年秋に融雪が非常に進み、平蔵谷出合から長次郎谷出合にかけては剱沢右岸の急な岩場を交えた険しい登山道を通行しなければならない状況でした。

2020年秋は特に標高2000メートルあたりから下ではさらに融雪が進み、私共も見たことがない位の状態になりました。

8月下旬には平蔵谷出合と長次郎谷出合との間は雪渓通しでの通行ができなくなり、上記の急な岩場を通行することになりました。(この部分は以下に2019年の画像も交えてご紹介いたします。)

シーズン末には平蔵谷出合付近やその上部の雪渓も崩壊が進み、剱沢小屋から真砂沢ロッジまで雪の上には一度も乗らずに通行することになりました。

長次郎谷出合は通常剱沢の右岸と左岸の間を雪渓上で横断するルートになっていますが、この部分も雪渓の崩壊が進み、9月中旬には雪渓は通行不可能になりました。かなりご年配の山岳関係者でも見たことがない状況です。 ここについては長次郎谷出合の少し下で谷底まで下り、剱沢を飛び石で渡渉して通行するルートを整備しました。

2021年は今のところ昨シーズンよりも積雪は多い状況と思われますが、夏の後半以降引き続き雪渓の状態にはご注意ください。

2020年9月29日。平蔵谷
雪渓崩壊のため谷に入ることができなくなりました。
2020年10月13日。平蔵谷出合〜長次郎谷出合。
画面左上の雪渓が残っている部分が平蔵谷出合。
平蔵谷出合から下の剱沢雪渓はほぼすべて崩壊、消滅し、谷底が見えています。
2020年9月末。平蔵谷出合、滝の中間バンドの巻き道。
2020年9月12日。長次郎谷出合の雪渓横断部分。
長次郎谷側の雪渓が融けた部分から撮影。例年ですと十分な厚みのある場所ですが、
ペラペラのスノーブリッジになっています。いつ踏み抜いてもおかしくない状況です。
2020年9月23日。雪渓の崩壊が進んで雪の上は通行不能。
2020年9月23日。出合から見上げる長次郎谷
2020年9月23日。剱沢渡渉点付近から見上げる巨大なスノーブリッジ
2020年10月9日。長次郎谷出合
これまで見たことがない状況です。
   平蔵谷出合〜長次郎谷出合間 スラブ部分の岩場
2019年秋。右岸の夏道、スラブ部分全景。雪渓上より。
小屋の掲示板に張り出していた図面です。上の画像に対応。

2019年小屋閉め直前の状態です。冬季の雪圧での支点破損などのため、通ることのできる部分は年によって変化することがあります。 2020年も基本的な状況は変わりませんでしたが、上図の白いロープは設置されず赤ロープのみでした。 また上のバンドの一部には足場板が設置されました。

2020年9月29日。
ガラ場から「上のバンド」を見る。人物の位置からルートは下へ。
2019年秋。鉄製足場の設置状況
2019年秋。「上のバンド」終点から下方を見る。凹角状の岩場(左)と鉄製足場(右)。
2019年秋。「下のバンド」
   長次郎谷出合雪渓崩壊部分迂回路

室堂方面からの場合、長次郎谷出合からそのまま右岸の草付き交じりのガレ場の道を下降気味にトラバースし、 画像の「下降点」から大きな岩を巻き込むように剱沢の谷底の「渡渉点」まで下ります。

ガレ場のトラバース道
草付き交じりのガレ場のトラバース
滑りやすい部分にはロープを固定しました。(この後さらに支点を補強)
右岸の岩場を巻き込む下降路の最下部から見る剱沢渡渉点
剱沢渡渉点の飛び石を渡る。雨天やその後で増水していると通行不能。
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