言わずと知れた山の妖精、国の天然記念物にも指定されています。
2023年は特に個体数が多く、最終的に十数匹が小屋に居着いていました。二組は小屋での出産を確認しています。 ヤマネちゃんたちはお布団とビニール(特にシャカシャカタイプ)が大好きです。 布団部屋の布団に潜り込んでしまうこともあり、引き出しの中のビニールの中を寝床にしていることもありました。一組はお布団で四匹の子供を産みました。 やむなくお布団はヤマネちゃんの出産祝いにプレゼントです。2023年初夏以前は枯草や樹皮で巣を作る古風なスタイルがメインでしたが、布団生まれで布団育ちのニュータイプのヤマネちゃんも出てきました。
スタッフ用のおやつBOXの中に巣を作っていました。2023年のシーズン前半、まだ天然素材です。
この子はお布団で2023年夏に生まれた4頭の子供のうちの1頭、まだ生後3週間ほどです。お散歩に出たのですが、途中で眠くなりカーテンにぶら下がったまま寝てしまったようです。
鍋つかみのミトンがお気に入りのヤマネちゃんたちもいました。毎日明け方にミトンに帰ってきて昼間は中で寝ています。上からのぞくと眠そうな顔でこちらを見上げてきます。 ヤマネちゃんたちは一度寝てしまうとスイッチが切れてしまうようで、人間が側にいてもなかなか起きません。 ミトンの中では中綿を引っ張り出してふかふかの寝床にしているので鍋つかみとしてはもう使えず、ミトンもヤマネちゃんにプレゼントです。 小屋閉めの際には布団はヤマネちゃんの冬眠に使われないように厳重にガードし、代わりにミトンをたくさん購入し、あちこちにぶら下げておきました。
かわいらしいヤマネ達ですが、あまりにも人間の休息するエリアと彼らの活動領域が混じりあうことは思わぬトラブルを引き起こしてしまうかもしれないと思っています。現在要所はヤマネ立ち入り禁止の工事を進めています。本来彼らの領域にお邪魔しているのは我々人間の方なのですが。互いにうまく付き合っていくことができればと思います。
2024年の小屋開け直後のヤマネちゃんです。前年の小屋閉めで処分し忘れて放置してしまっていたゴム手袋の中を寝床にしていました。
ピンク色と緑色のゴム手袋の中に1頭ずつ。それぞれ寝る手袋を決めているようです。ピンク色の手袋の子はうつ伏せで寝る子、緑色の手袋の方はあお向けで寝る子。いろいろ個性があって面白いですね。
2024年9月中旬の画像です。発電機の中に寝床を作っていました。
防音材のスポンジを細かくちぎり、枯葉と混ぜて巣材にしていました。発電機は毎日使っていましたが、騒音と振動は気にならなかったのでしょうか?暖かさや外敵から襲われない安全性が良かったのでしょうか?ヤマネの適応能力に驚かされます。
10月中旬、小屋閉め作業もあらかた終了し、下山準備のため私物のザックを開けたところ、中でぐっすり眠っているヤマネちゃんがいました。
完全にスイッチが切れていてつついて起こしても一向に起きません。私もザックが無いと下山できないので、ヤマネ用に置いてある古毛布にそっと移してやりました。
よく太って冬眠の準備も十分そうです。無事に越冬してくれることを願います。